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後期高齢者医療制度「金融所得」反映へ

施設長の春花秋月

 令和8年3月現在、後期高齢者医療保険制度(75歳以上)において、金融所得(株式の配当や譲渡益など)を保険料や窓口負担の判定に反映させる改正案が大きな注目を集めています。当施設で行った家族会終了後においても、あるご家族様から、後期高齢者医療保険制度において、これまで1割負担でしたが、母が上場株式を保有しているため、このままだと3割負担になってしまいそうですとのお話しがありました。
 これまでは「確定申告をしない(源泉徴収ありの特定口座)」を選択すれば、いくら配当所得などがあっても負担増を避けられましたが、今後は申告の有無にかかわらず金融所得も含めた負担を求める仕組みへと転換される見通しです。これが実現すると、金融機関から提出された情報を自治体が直接確認できるようになり、本人が確定申告を行わなくても、個人の金融所得を正確に把握できるようになります。
 ただし、金融機関のシステム改修や国民への周知といったプロセスが必要なため、この新制度が完全に社会に浸透し、実効性を持つまでには、まだしばらくの猶予期間(施行まで数年程度)を要する見通しです。公的な情報を定期的にチェックし、変化に柔軟に対応できる準備を始めることが、安心な老後への近道となるようです。
1 改正のポイント
(1)「申告不要」でも負担増へ
 現在は、特定口座で「申告不要」を選択すると金融所得が保険料算定から除外されます。
 改正後は、マイナンバーを活用して金融機関から所得情報を把握し、申告の有無を問わず自動的に負担判定に反映させる方向で調整されています
(2)2020年代後半の導入を目指す
 政府は2025年度内に制度設計を行い、2020年代後半(2028年度頃など)からの実施を検討しています。
(3)対象となる所得
 主に上場株式等の配当所得や譲渡所得が想定されています。ただし、NISA(少額投資非課税制度)内の利益は非課税であるため、引き続き保険料には反映されない見込みです。
2 改正の背景(世代間の公平性)
 「年収200万円未満の高齢世帯」でも、若者世代に比べ貯蓄額が圧倒的に高い実態があります。給与所得で重い負担を負う現役世代との不公平を解消し、「年齢」ではなく「負担能力」に応じた公平な制度を目指しています。

◆健康保険法等の一部を改正する法律案について(厚生労働省:令和8年3月19日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001676380.pdf